だいぶ更新まで時間がかかりました!
体調をくずしてしまい、フライトできませんでした。
健康管理も仕事の内ですので、皆様も健康に留意してください。
もし体調が悪くなったら「STOP」の勇気を出してください。
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記事に戻ります。
前回はダウンウィンドレグの飛行法を記事にしましたが、
今回は前回に引き続きでいよいよ着陸体勢に入るベースレグについて
ブリーフィングをしていこうと思います。
この記事を読むと着陸準備の体勢から降下し着陸体勢の注意点が分かり、
この後のファイナルレグが上手くなると思います。
そうなると接地も上手くなるかな?と思います。
過去記事から順に読んでいただけたらより理解が深まると思います。
ブリーフィング⑩ TGL(タッチ&ゴー)とアップウィンド飛行法
ブリーフィング11 TGL(タッチ&ゴー)とクロスウィンド飛行法
ブリーフィング12 TGL(タッチ&ゴー)とダウンウィンド飛行法
ではブリーフィングをしましょう。
ダウンウィンドレグ~ベースレグ
さてダウンウィンドでギアを下げて速度も降下する速度にし(だいたいはVyかな)
いざベースに入ろうかと旋回を開始します。
このときもダウンウィンドでは右か左にクラブを取っていたともいます。
しかも今回は追い風です。
GSが計器速度IASよりも多いのが普通です。
ということは旋回半径は…?
そう!広くなります!大きくなります!でも
滑走路の右側からなら難易度は低いです。なぜならアンダーシュートになりやすいからです。
滑走路の左側からなら難易度は高いです。なぜならオーバーシュートになりやすいからです。
はい?アンダーやらオーバーやらはファイナルで顕著にでますので解説は次回行います。
話を戻すと、このときもクロスウィンド~ダウンウィンドのときのように
旋回半径を考えたバンクコントロールや旋回時期を考慮しなければなりません。
操作では
- 旋回のために左にバンク(基本は追い風を受けてGS高いからバンク多め)
- 諸元維持のためにノーズUP(降下旋回ならノーズDW)
- 高度維持のためにパワーを出して(降下旋回ならパワー絞る)
- 機軸を合わせるためにラダー(降下旋回ならラダー多め)
旋回中風に押されるのが分かるでしょうか?
思ったより旋回が速い(機体の進み具合が遅い)
=滑走路の右側からの風で向い風成分があるため
思ったより旋回が遅い(機体の進み具合が速い)
=滑走路の左側からの風で追い風成分があるため
訓練初期でこれが分かったらレベル高いです!センスあります!
最初に分からなくてもこれが分かってきたら
一定レベルに達しています!安心してください!
あなたはここまで来ました!あと一歩です
なぜかというと風を感じることができたということは
その風を考慮した操作ができる可能性が高いということです!
旋回開始前に風に意識が向いていて、
風がこっち方向で強いや弱いが分かってれば事前に対処ができ
綺麗な旋回ができます。
教官大喜び!
学生が成長していることが分かるのでもうテンションアゲアゲで
次の段階にステップアップできます。
さて旋回が綺麗にできたところで次のステップはパス角についてです
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パス角?PASS角?
表記の方法なんてどうでもいいですが、そのパス角の考え方について
- 接地点から3°パス角で降下開始時期はいつでしょうか?
- 3°パス角の降下率はいくらでしょうか?
降下開始時期は地上にいるうちに計算で出すことができます。
tan3°=x/ダウンウィンド高度
で計算できます。はい計算式が出てきました!
ご安心ください。中学生レベルです。
計算機で計算しましょうw
sin、cos、tanは今後使う機会があるので慣れておきましょう。
このxが接地点からの距離
になり無風ではその位置で降下開始すれば理論上は
3°パス角に乗っているということです。
その降下開始ポイントがダウンウィンド~ベースに入るタイミングなのか、
ベースレグなのかはダウンウィンド高度によって位置が前後します。
降下率
パス角は接地点からの角度ですが、そのパス角を維持する際
速度によって降下率は変化します。
前進速度が速いと遅いのを比較すると同じ距離で同じ高度落とす場合
速いと同じ距離を進む時間が短いため降下率を多くしないと下げきれないことになります。
降下率の単位は?…ft/mですね。
分からなかったらゆっくり考えてみてください。
降下率の考え方ですが、AIM-Jはみんな読んでると思います。
その中にルールオブサムといったかそんな感じのページに
簡易的に計算できるように先輩方が編み出したものが並んでいます。
その中に今もあるでしょうか?
3°パス角の降下率について書かれている部分があると思います。
簡単なもんです。
GS×5
これで出ます!簡単でしょw
今の飛行機はどうでしょうか?画面にGSは表示されますか?
表示されていれば楽勝で計算できますね!
表示されないならこれがまた計算で出ます。
滑走路から何度方向に風が吹いてるかでざっくり横風成分と正面成分の風のベクトルを計算することができます。
交角30°45°60°と言えばピン!とくるでしょうか。
特に横風成分はナビゲーションで使えるので覚えていて損はありません。
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こんな感じで計算で出せます。
ベースレグでは滑走路に対して横風成分の部分が正面成分になります。
IASからその正面成分を引くとGSが出ます。ここはベースレグ。
次のファイナルでは底辺に当たる部分が滑走路になります。
そのベクトルが正面成分になるので、
そこでもIASから正面成分を引くとGSになります。
そのGSを5倍してやれば3°パス角の目安になります。
上空で5倍できるでしょうか?…慣れですw
回数こなすくらいしか思いつかないですが
イメージトレーニングでこのタイミング考える!
とかやってみるのも上手くいく秘訣かもしれません
さて降下していっていますが、降下するということは
そのパス角が適正であるかどうかを判断しなければなりません。
どうやるか…目視です。
はい~ここが一番難しい世界で、ましてやベースレグの
降下開始初期でこれが判断できません。
もう練習しかありません。
いきなりは分からないんだから諦めて
だいたいでセットしてファイナルに入る前後で判断した方がよっぽど楽です!
ファイナルレグでですが教官がこの見え方だ!
と機体を持って行ってくれると思うのでその見え方を覚えることです。
昔は覚えるようにしていましたが、今はどうでしょうか?
撮影できるなら撮影して残しておきましょう。
なんかもうファイナルの部分も混ざってお話していますが
それくらいベースはファイナルに繋がっているレグなのです。
まとめ
クロスウィンド~ダウンウィンドにはいるときの注意点やコツ、パスの計算方法、風のベクトルの計算方法をお話ししてきました。
以上です。
1のダウンウィンド~ベースに入るときの旋回は追い風で
GSが高いのでバンクコントロールを考える
2の風を感じることで事前に対処をとれる
3の降下開始時期と4の降下率は適正なパス角を計算するのに必要な計算方法や考え方
以上の4つを押さえて訓練していきましょう。
今回はここまで!
ベースからはもう着陸態勢の本番です。
いい体勢を作ってナイスランディングを狙いましょう。
バイバーイ!
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