ブリーフィング⑤ せっかちな性格とパイロットの適正

航空

パイロットをやってるといろんな性格をしている人を見かけます。

特に決まってはいないにしても乗っている機種によって傾向があるのも経験から感じ取れます。

航空機のパイロットを「飛行機」と「ヘリコプター」に分けると…

飛行機:おっとりやどっしりとしたじっくり進めていくタイプ

ヘリコプター:ぱっぱと思い通りに進めるせっかちタイプ

大きくはこの2つの性格に分けられます。

私はヘリコプターのパイロットなのでというわけじゃないですが、

せっかちな性格をしています。

飛行諸元がずれていればさっさと直したいし、

何かやるにしても早めに終わらせたいなと思う傾向にあります。

そのため操縦に慣れてないうちは、

ズレてる諸元を一気に直そうとしていろんな操作を全部やった結果

諸元が収束ではなく発散して回復できないことになりました。

実際に従事する仕事内容についても「飛行機」はエアラインのように

長い時間飛行することが多くどっしりと構えてタスクを確実にこなしていくもの。

測量のように長ーい1本のコースを一日何本も飛行し

8時間近く飛ぶ長いフライトが比較的多いです。

ヘリコプターの仕事はどっしり構えてゆーっくり操作するのは少ないです。

撮影や報道、防災、ドクヘリでは事案があったらすぐに上がり

さっさと現場でいい画の撮影やランデブーポイントに降りて医者に患者を会わせる。

山奥の建設現場にUFOキャッチャーのように何往復も資材を運んだりします。

1回のフライトが短いのにタスクが多いため、ちゃっちゃかこなさないと後手に回って仕事になりません。


パイロットの適正

適正というと何だか難しい話になりそうですが安心してください。

私は専門家ではないので一般的な視点から自分が考える適正をお話しします。

  1. 空にあこがれていたり、飛んでみたい気持ちがある
  2. 勉強が嫌いではなく続けられる
  3. 優柔不断ではない
  4. 無口ではない
  5. 凹んでもすぐに立ち直れる

各項目の理由

1はもう理屈じゃないマインドです。

そもそもパイロットになりたくない人間が医者や薬剤師になれるだけのコストをかけて

会社に就職できるかもわからないリスクをかけて得られるリターンとは?

まったく割に合わない仕事です。

訓練費用を稼いで1ヶ月頑張って稼いだお金が訓練時間1時間で消えていく。

何のためにやってるんだろうと挫折してリタイヤしていった人はたくさんいます。

何とか資格を取っても就職できるかはタイミングと資質と運です。

これ以上は言いませんが気持ちが無ければ続けられない仕事です。

人と違うことをしたら落ちぶれる訳ではありません。

みんなと同じことをしていたら絶対に見れない景色や経験を

自分の手で操縦した機体で見たり体験することができます。

みんなと違うことは罪でも悪でもありません。

2は人生を豊かにすることができる人は勉強ができる人ではなく

勉強が嫌いじゃなく続けられる人です。

勉強が嫌いなパイロットはある程度までは持って生まれた才能と感覚で行けますが

どこかでつまづき、見限られます。

3優柔不断ではない。航空機は止まれません。

ヘリコプターはホバリングできますが限界があります。

管制官の中にはヘリはいつでもどこでも止まれると誤解している人もいますが止まれません。

フライト中何も決められず時間が過ぎていくと、機体もどんどん進んでいきます。

雨雲に突っ込んでいきます。FIXを通り過ぎます。

他人任せではなく自分で判断できるように訓練しましょう。

4の無口ではない

一人で飛ぶときは問題ありませんが、

機長と副操縦士、お客さん、スポンサー、カメラマン等いろんな人を乗せて仕事をします。

そのとき「この機長何考えてるんだろう?」と思われたら仕事はうまく回りません。

思ったことは口に出す練習をしましょう。

5の凹んでもすぐに立ち直れる。

何か上空でミスをしました。それをいつまでも引きずっていると

パフォーマンスをフルに発揮できません。

パイロットは淡泊でいろ!

と言われますがその通り。

失敗は飲み込んで次の最善な方向に進めるようになりましょう。


まとめ

今回は性格と適正について書きました。

あくまで私個人の意見ですべてがこの通りだとは思っていません。

いろんな意見があると思いますが少しでもこれを参考にパイロットの道を歩んでいただけたらと思います。

それではまた!

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